たとえばデパートの屋上にいたとして「ここから落ちたら」という考えが頭に浮かんだとします。普通はすぐに消えてしまうようなこうした想念が、繰り返し浮かんでは消えたり、頭の中を占領してしまい、他のことが考えられなくなる。これを強迫観念と呼びます。
強迫観念は、自分では意味のないことだと分かっていても、浮かんでくる考えです。
それに対して強迫行為と呼ばれる症状もあります。外出後、鍵をかけたかどうか不安になり、何度も家に戻って確認する。
夜寝る前にタバコの火を消したかどうか不安になり、何度も起きて確認する(確認強迫)。
こうした行為は、自分では不合理だと分かっていてもやめることができません。
強迫観念と強迫行為は、一緒におきることもあれば、バラバラに起こることもあります。
一緒に起こる場合は、たとえば「手にばい菌がついていて不潔だ」という強迫観念が浮かび、繰り返し手を洗うことでばい菌を消そうとする強迫行為(洗浄強迫)が一緒に現れます。
強迫行為を伴わない場合であっても、強迫観念が繰り返し浮かぶことで苦痛を感じていれば、強迫性障害として治療が必要です。
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2008年6月19日木曜日
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